ご両親の代で造られた立派な庭園は、今のご家族にとってはメンテナンスの面、景色の面、スペースの面からも負担となっていました。「うっそうとしたこの空間をなんとかしたい」、「広くなくていいからガーデニングを楽しみたい」、そんなご要望から打ち合わせを重ねていきました。
まずはそれまでの庭を一旦リセットし、すべて撤去するところから始まりました。
全体的に盛土をしてあったため、すべての土を搬出はせず、新しいガーデン空間もステージのような、他よりも高い位置につくることにしました。残土処分が難しくなっていく昨今ではポジティブな要素でした。おかげで庭と正対するリビングからも景色を楽しめます。
具体的な要望としては、「ハナミズキを植えること」「自分でガーデニングするためのほどほどの大きさの花壇」だったので、プランはある程度任せていただきました。雰囲気が「洋」な印象になるようレンガ、明るい色の天然石をメインに使いシンメトリー(対称)になるよう心掛けました。
低い位置から、数段ステップを上りステージ上のガーデン空間に立つとボリュームがセンターのハナミズキの花壇にいくよう工夫しました。
それぞれの花壇のテーマを変え、四季を通じて楽しませてくれるガーデン空間になりました。